小学生や中学生、そして高校生のお子さんをお持ちのお母さん、お父さん・・・、お子さまを学習塾に通わせるなら「個別指導塾」と「集団指導塾」どっちを選びますか。
個別指導塾は文字どおり、個人的、または数人で指導を受けるタイプの学習塾です。一方集団指導塾はというと、個人ではなく集団で指導を受けるタイプの学習塾です。
こちらの記事では、個別指導塾と集団指導塾の違いなどをもとに、子どもを通わせるならどっちらの学習塾がよりおすすめかを考えていきます。
目次
個別指導塾と集団指導塾の違いについて
個別指導塾も集団指導塾も、どちらにもメリットになる要素やデメリットになる要素があります。
そこで大切になること、それは「子どもに合った学習塾」を選択するということです。
学習塾で勉強するのは子どもですが、通う学習塾を最終的に決定するのは子どもだけでなく、親であるお母さんとお父さんにも決定権があります。
そのため、学習塾に通い大きな学習効果を得るためには、子どもに合った学習塾を親がきちんと見極めるということもとても重要なことだといえるでしょう。
それでは早速、個別指導塾と集団指導塾の違いについてご紹介します。
「学び方」が違う
これら二つの学習塾の違い、それは「学び方」が違うということです。
個別指導塾の場合は基本的に生徒と講師が一対一、または二人から三人の生徒に対して講師が一人つくという場合が多いようです。もちろんカリキュラムや授業で取扱う内容は事前に決まっているのですが、個別指導塾の魅力は分からないところを振り返りながらマイペースに授業が進んでいきます。
一方で、集団で授業を受ける集団指導塾では、基本的には学校の授業と同様にカリキュラムや計画通りに授業が進められていきます。そのため、途中で質問を受付ける場合もありますが、基本的には生徒一人一人が理解度を講師が認識しているかは定かではありません。
集団指導塾では、基礎となる学力が身についているうえで授業が進められることが多いため、場合によっては学校の授業と同じく、集団指導塾の授業内容についていけない生徒がでてくる可能性があります。
「目的」が違う
個別指導塾や集団指導塾に限らず、さまざまな特徴を持つ学習塾がありますが、これら二つでは学習する「目的」が大きく異なる場合があります。
たとえば、個別指導塾であれば学校の授業についていけない、または苦手な科目があるという子どもを対象に補習を行うタイプの塾もあれば、学校の授業だけでは物足りず早いうちから入試対策をしたいという子どもを対象に、進学目的の授業を行うタイプの塾があります。
その一方で、集団指導塾では基本的には個別指導塾のような補習タイプの塾ではなく、進学タイプの塾が多くなります。集団で授業を受けることから、基礎となる学力が身についていることをベースに受験や入試のための対策授業が進められていくのです。そのため、授業で分からないことがあれば、後で個別に講師に聞きにいくか、自宅で復習をするといった努力も必要になります。
「授業の雰囲気」が違う
学習塾で勉強する目的によっても授業の雰囲気が異なりますが、個人指導塾であれば講師に分からないことを聞きながら授業が進められていくケースが多いため、個別のブースで淡々と学習をするといった雰囲気の塾が多いようです。
もちろん分からないところがあれば講師にすぐに確認ができるので、講師の相性が良ければストレスなく自分のペースで学習することができます。
集団指導塾では、多くの生徒といっしょに授業を受けるスタイルの学習塾であることから、休み時間には賑やかですが、授業中は講師の発する言葉を聞き逃すまいと生徒が集中して授業に取り組むといった緊張感溢れる雰囲気があります。
普段は仲の良い友人同士でも授業が始まれば一人のライバルとして切磋琢磨することから、殺伐とした雰囲気のなかで向上心や競争心が湧きやすい集団指導塾も多いようです。
子どもを通わせるなら個別指導塾と集団指導塾どっち?
個別指導塾と集団指導塾の違いについて簡単にご紹介してきましたが、ここまでの内容ですでにご自身のお子さまに合った学習塾のタイプが分かってきたという方も多いのではないでしょうか。
それでは次に、個別指導塾と集団指導塾の特徴を踏まえながら、子どもの性格や学習目的などから考える「おすすめの学習塾」についてご紹介します。
積極性のある子どもには集団指導塾がおすすめ!
普段の学校の授業でも積極的に発言するタイプの子どもには「集団指導塾」がおすすめです。
集団指導塾の授業でも答えを求められる場合や、質問タイムを設けていることがあります。授業中に分からなかった点や理解できなかった点があれば、このような時間に積極的に発言できたほうがより学習効果が上がりやすいといえるからです。
また、積極性のある子どもに多い特徴に、向上心や競争心が強いといった性格を持ち合わせていることがあります。大勢の生徒といっしょに授業をすることができれば、持ちまえのやる気やガッツで、よりスピード感を持って学習を進めることができるはずです。
マイペースな性格の子どもには個別指導塾がおすすめ!
勉強をすることは嫌いではないけど、他の生徒といっしょに授業を受けるとなると積極的に発言できない、周りが気になって授業に集中できないといった場合には「個別指導塾」がおすすめです。
マイペースな性格の子どもほど個別に指導を受けたほうが自分のスピードで授業を受けられますし、個別指導塾に通うことで周りに気を使って逆にストレスが溜まるといったことを防ぐことができます。
また、「もともと勉強が好きじゃない」、「家では全く時間ができない」、「自分で計画を立てて勉強するのが苦手」という子どもにも個別指導塾がおすすめです。勉強に集中すること、そして勉強を習慣づけるためには、講師が付きっきりで指導にあたる個別指導塾のほうが高い効果を期待できるからです。
自分に合ったカリキュラムなら個別指導塾がおすすめ!
集団指導塾では基本的に授業を受ける前にテストをして、その結果をもとにクラス分けがされます。学力ごとにクラス分けがされてはいますが、授業の進み具合についていけるどうかは定かではありません。
一方、個別指導塾であれば基本的に生徒一人一人の性格や学力のレベルを見ながら授業のカリキュラムが組まれるため、授業を受けながら自分に合った授業内容であるかを判断しやすくなります。分からないことがあれば気軽に質問できますし、重点的に指導してもらいたい箇所を振り返って最初からまた説明してもらうということも容易です。
受験や入試対策のためなら集団指導塾がおすすめ!
学校の授業では物足りないという子どもや、中学受験や高校入試を控えていて、尚且つその学校が毎年倍率の高い難関校である場合には「集団指導塾」に通うのがおすすめです。
進学塾と呼ばれるような塾では、学校の授業はすでに理解しているということを前提にさらに先の内容や試験で出題されやすい問題に対しての対策授業が多くなります。難関校への進学を志望する生徒が多いことから競争心も湧きやすいですし、ライバルがいたほうが感化されて高い相乗効果が期待できる可能性も高いからです。
まとめ
どういった目的で学習塾に通うにせよ、何よりも大事なことは「子どもの性格やレベルに合わせた学習塾を選ぶ」ということです。
自分一人でマイペースに授業を受けたい、自分に合ったカリキュラムを設定して授業を受けたいという場合には個人指導塾がおすすめですし、とにかく競争相手やいっしょに頑張る同志がいたほうがより学習意欲が高まるという場合には集団指導塾がおすすめです。
このように、子どもの性格をまずはよく理解し、その上で子どもの性格に合う形態やタイプの塾はどこかということを考えながら慎重に学習塾選びをすることが大切なことだといえるでしょう。