近年の学習塾の傾向をみていると、より生徒一人一人に対して手厚いサポートをしてくる「個人塾」の人気が高まっています。そして、以前までとは違い集団指導タイプではなく、個人指導タイプの学習塾が選ばれる背景には、このような個人塾人気が影響しているようです。
こちらの記事では個人塾に通おうというときに抑えておきたい、個人塾のメリットやデメリット、最適な学習塾の選び方についてご紹介します。
目次
手厚いサポートが受けられる個人塾のメリットやデメリット
個人塾とは、その名のとおり個人経営により運営されている学習塾のこと指します。
大手と呼ばれる法人経営の学習塾にくらべて規模や講師の数、そして生徒の数などは少ないですが、地域に根差したサービスをモットーに補習や進学を目的とした授業を実践しています。
以下では、個人塾を選ぶまえに抑えておきたいメリットやデメリットについてご紹介します。
【メリット】地元高校の合格率が高い
地域密着型である個人塾の最大のメリットこそが、「地元高校の合格率が高い」ということです。
個人塾の特徴は何よりも「地元の情報」をどこよりも多く集めているといった特徴があります。大手塾では全国各地の高校に関する情報を集めることができますが、それが最新で確かな情報であるかどうかは、地元に密着した個人塾でないと分からない場合が多いのです。
そのため、地元高校への進学を志望しているという時には、志望校の情報を多く有している個人塾に通ったほうがより高い効果を得られるといえるでしょう。
【メリット】講師に進路指導を受けることができる
個人塾では、指導経験や実績を多く積んだベテランの講師が独立して開校している学習塾が多いことから、授業を受けるだけでなく「進路指導」や「生徒指導」を受けやすいということに魅力があります。
個人塾で指導をする講師の数が一名ということも珍しくないため、生徒と講師が必然的に信頼関係を築きやすいといわれているのです。地元高校の最新情報や傾向などを把握しているため、生徒が悩む内容に対して的確にアドバイスをくれますし、学校の先生と同じように家での自主学習の方法やコツなどを分かりやすく教えてくれる生徒指導も行う個人塾も多いようです。
子ども一人一人を見てくれる個人塾だからこそ子どもを安心して任せられると考える保護者も多いですし、実際に講師との個人面談も多いため不安な点を気軽に相談できることも個人塾だからこその魅力です。
【デメリット】生徒が少ないと競争心が湧きにくい
子どもの性格や学習塾に通う目的によっても違いますが、個人塾は生徒が少ないために「競争心が湧きにくい」というケースがあります。
講師と生徒のマンツーマン授業の場合もありますし、複数名に生徒といっしょに指導を受けることもあります。地域密着型で自宅や学校が近い個人塾が多いことから、いっしょに授業を受ける生徒は全員顔馴染みということもよくあります。そのため、学校の授業といっしょで真新しい競争相手がいないということで、学習意欲があまり湧かないという生徒も中にはいるようです。
【デメリット】設備が不足している場合もある
学習塾で勉強することを習慣づけられると、自主的に勉強したいという生徒が増えてきます。そういった時に学習塾内に自由に使える「自習室」といった設備があると非常に便利ですし、より学習効果が高くなるといわれています。
しかし、個人塾の中には規模の小さな塾が多いこともあって、自習室の設備がないという場合があります。自由に使えて集中できる部屋がないと、塾以外の授業以外は自主学習をしなくなる可能性があります。そのため、個人塾を選ぶときには自習室の有無を事前に確認しておくことが大切です。
個人塾選びをするときにチェックしておきたいこと
個人塾の特徴やメリット、そしてデメリットなどを参考に入塾前にぜひチェックしておきたいことを以下でご紹介します。
指導方針をチェック!
生徒個々の現状や性格に合わせて講師が指導方法を工夫しやすい個人塾ですが、学習塾の指導方針と学習塾に通う目的が合っていないと通い続ける意味が薄れてしまいますし、それほど高い効果は得られないでしょう。
手厚いサポートや柔軟な対応をしてもらえる個人塾であることはもちろん、補習目的なのか進学目的なのか、はたまた総合的に指導してもらえる学習塾なのか、特定の科目を教科している学習塾なのかといった指導方針や特徴を事前によくチェックしておきましょう。
子どもの性格に合っているかをチェック!
生徒指導や進路指導まで受けられる個人塾は、生徒や保護者が講師との関係を築きやすいことに魅力があります。しかし、ほかにもたくさん人がいたほうが刺激になって闘争心も湧き、絶対に負けないという競争心を抱く生徒もいます。
そのため、個人塾を選ぶときにはマンツーマンで授業を受けるスタイルが子どもの性格にあっているかをよく見極め、もし他にも生徒がいたほうが良いと感じたときには個別塾であっても2~3人ほどの生徒たちといっしょに授業を受けるタイプの個人塾を選ぶのがおすすめです。
続けて通いやすい距離にあるかをチェック!
個人塾は規模の違いがあるとはいえ、同じ地域にいくつも点在しています、また、一つ駅を離れたところにもまた違った特色をもつ塾があるなど、学習塾の選択肢は無数に広がっているともいえます。
そこでよくチェックしたいのが、子どもが続けて通いやすい距離にあるかということです。自宅や学校から徒歩圏内の場所にあれば、通塾に時間をかけることないですし、帰宅時間が極端に遅くなることを防ぐこともできます。
また、学習塾に通うという子どもに多いのが、部活動や習い事をしているというケースです。部活動や習い事のない日に学習塾に通うので、あまりにも遠い場所にある学習塾だと徐々に通うのが面倒になってしまい、結果的に休みがちになってしまうことがよくあるからです。
個人塾を選ぶときには子どもに合った学習塾を選ぶことが第一前提ですので、子どものことを考えてより通いやすい距離にあるかをきちんと確認することが大切です。
まとめ
講師の目が届きやすく生徒指導や進路指導の相談にも乗ってもらえる「個人塾」には、たくさんのメリットがたくさんありますが、その一方で子どもの性格や目的によってはデメリットになり得ることもいくつかあります。
そのため、個人塾を選ぶときには各個人塾の特徴やメリット、そしてデメリットをよく理解したうえで、より子どもに合った学習塾選びができるように何度もよく検討を重ねることが大切だといえるでしょう。